横須賀市K様邸
| 床座の暮らしを愉しむ。 | 横須賀市 K様邸 (2007年9月完成) |
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家づくり(2世帯住宅)のはじまり
奥さま:ここは元々わたしの両親が住んでいたところだったんです。
ご主人:僕ら初めは別所帯で埼玉に住んでたんだけど、この子が生まれてどこで育てようかって考えたときに、横須賀は気候がいいし、釣りもできるし、住まわせてもらうのはいいかなって話しになってね。まだお義父さんがご存命のときに北村さんと話しを始めたんだけど、
奥さま:ちょうどその頃父が亡くなってしまって。母が一人になるといろいろ大変だから、じゃあ建て替えて一緒に住もうかって。
ご主人:でもね、この場所はとっても暗かったんですよ。土地が今よりも50cm低い位置で、元々の家は軒下に縁側のついてる普通の2階建てだったけど、部屋の中に光が全然入ってこなくて真っ暗でね。それで建て替えを考えて。
と、そんなこんなあって、どこにお願いしようかといろいろ見始めたよね。
出会いのきっかけ
ご主人:初めはハウスメーカーを見て、次に建築家を調べました。
あの頃、低価格住宅(ローコスト)がはやってて、雑誌の特集を見て横浜の建築家さんへ電話したんだけど、「低価格は気持ちを含めてもうテンションが保てない、無理だ」って言われて。でも、土地の場所を言ったら、「横須賀にいい後輩がいるから、そこに連絡してみたら」って北村さんを紹介してもらったんです。それで電話をかけてみたら、北村さんも最初はいぶかしがって、なんでこの人うちにかけてきたんだろうって感じだったよね。
奥さま:ネットで見たわけじゃないし、「どこから来たんだこの人たちは...」みたいな感じでお互い探り合って。
ご主人:でもまずは「お会いして話しましょうか」ということになって、会社に伺ったんです。
当社に決めた理由
ご主人:北村さんに会う前に他の工務店やハウスメーカーをまわって、プランも作ってもらったりしてたんだけど、
奥さま:他の工務店さんのOBさんのお宅も行ったよね。でも、な~んかそこに住みたいと思わなくてね。素敵なんだけど、実際住むのはちょっと...みたいな。
ご主人:見た目はすごく良いのに、中に入って「あれ?」って思うところがたくさんあって、モデルルームとのギャップが大きかった。あと話しがまず大体坪単価から入るじゃないですか。でもどこにいくらのお金をかけているのか分からなくてね。
いろんなメーカーさんが一生懸命営業に来られて、それは熱心でありがたかったけど、"暗い"土地を解決するのにいろんな諸条件がつくことのは分かってたし、それをきちんと解決してくれるのかどうかもよく分からなかった。
あとね、やりたいイメージを話しても、他の業者では「その間取りは無理、考えにくい」って言われて、僕自身思考停止しちゃって。
「じゃあとりあえず絵を描いてくれ」って言うと業者さんも書いてはくれるけど、敷地を当然のようにめいっぱい使ってきて、「家族構成4人ですけど...」って言っても、「広い方が使い勝手がいいですよ」なんて言ったりで、話がかみ合わなくて...。その辺からその会社は冷めてしまった気がする。
ご主人:でも、そのあと北村さんと会ったときにね、僕は最初価格のことしか言わなかったんだけど、北村さんは金額から始める話しにご自身がピンときてなくて、逆に「そうきましたか」って感じでね。
そうじゃなくて、わたしたちが何をしたいかって話しをまずよく聞いてくれて。話していくと土地の解決方法もよく分かって納得できたし、金額についてもこうするといくらかかるっていう、あとから金額が出てくる北村さん的な考え方の方が自然だなって思いましたね。
建てる側にしてみたら、最初から値段が分かってた方がいいんだけど、そういうもんじゃないっていうのが分かってきて。
ご主人:半分はいろいろまわり過ぎて疲れちゃったっていうのもあったけど、北村さんが「とにかく何でも好きなことを言ってくれ」って言うんで、こんな悩んでるヒマがあったらそれを全部はき出して、自分の疑問解消をどんどんした方がいいかなって思いましたね。だから決めちゃいました。
でね、「北村さんに決めましたから!」って言ったら「本当にいいんですか?」なんて言われたけど、私たちも「いいんです!」って言いきって。でもあそこでピンときてお願いしたっていうのは間違いなかったと思います。北村さんに頼まなかったらこの家はできなかったと今でも思うし、それは家族みんな思ってますよ。
家づくりの優先順位
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奥さま:それぞれのこだわりがあるんで、どこを生かしていくか優先順位を決めて下さいって言われましたね。それでみんなが一致したのがまず『明るさ、光』。それは一番だった。
あとは、リビング・ダイニングの関係かな。
ご主人:この和室は僕のこだわりで、ごろ寝のできる和室がないと嫌だった。しかもダイニングにいる人と普通に会話ができる目線の高さでね。そんなのできるか分からなかったけど、言うだけ言ってみようと思って。
あとは土間かな。釣りが大好きで一生懸命行ってたからね。
ここに住むって決めたときに、ボソッと女房が耳元で「釣り放題よ」って言ってね(笑)。じゃあ横須賀で建てようかってなるわけですよ。
それで、土間に濡れたものを置いたり、外にも道具を洗えるシンクとシャワーもつけたりして、その要素は欲しくてね。
ご主人:でも優先順位なんて聞かれるまでは分からなかった。
奥さま:あれもこれもって欲が出ちゃうしね。
ご主人:相当細かく聞かれたもんね。夫婦で行き詰っていた時は一人ずつ呼ばれて事情聴取された。僕はこれでいいって言っても、北村さんが「ちょっと待って下さい」って言って、女房だけ呼んで話しを聞いたりね。
奥さま:本当にやったんですよ(笑)。どっちかが折れてあとで後悔する前に、いまのうちに言いたいこと出してケンカする方がいいって。
家づくりで苦労した点
ご主人:男が僕だけなんで、「明るさ」と矛盾するけど「外から見えると困る」っていうのがあって、窓の場所は相当気にしてもらいましたね。
犬もいるので、リビングから外に出れるデッキをつけて、暖かいときは一つの部屋みたいに使えたらいいんだけど、大きな窓をつけると道路からちょうど視線が来るな...とか、かといって塀をつくる発想はなかったから、お隣との視界がぶつからないように玄関ドアの向きも変えてみたり、でも敷地の半分を駐車場で貸してますから、わりと他人も出入りしやすいようにしとかなきゃいけない部分もあったりで。
奥さま:北村さんにはほんとに何案も出して頂いて、最後の最後だよね、この形になったの。でも視線は全然感じないし、明るさもとれて大成功です。
お昼にちょっとデッキでごはん食べたりして、結構利用してます。
ご主人:2階のセカンドリビングの広さも、もっと広い方がいいって言ったんだけど、北村さんが「柱の位置がここじゃないと困る」って言って。最初、何で困るのかよく分からなかったけど、「構造的な問題として家の重心が...」って話しを聞いて、そういうものならしょうがないって分かってね。北村さんの一言ですんなり納得しました。一つずつそういう説明をしてくれましたね。
そういうことも含めて、この家がこの形であるのは、何となく自分の中でも理由が分かって。北村さんの提案を受けて、ご説明頂いた上で納得して決めていきましたから、出来上がったときには、書いてもらった絵のままができたなっていう感じがしました。
以前に検討していた他の工務店で、OBの方に「何となく自分のイメージと違ったものができちゃったんですよ」っていう感想があったんでね。だから、そうなりたくなかったっていうのはあります。ある意味私たちには時間があったからできたのかもしれないね。話しはじめて出来上がるまで2年以上かかりましたもんね(笑)。
2世帯同居
奥さま:おばあちゃんの部屋としては、日当たりのいい場所でって決めてたんです。でも実際に生活していくことを考えると、おばあちゃんが一番長くいる場所はどこかって話をしたら、やっぱりみんなといる場所だから、そうすると...って考え出して試行錯誤しましたね。
ご主人:一番最初にプランを書いてもらったときは、お義母さんの和室が一番大きな部屋でしたね。お義父さんもいる場所だったから。8帖ぐらいある部屋だったかな。
奥さま:でも結果的には母ひとりなんで4畳半にして、その分いつもいるリビングの方を広く明るい場所にしたんです。まぁ、時々母とケンカになった時には「こんな4畳半に詰め込んで!」って言われますけどね(笑)
奥さま:あと、北村さんの案で洗面所とトイレを一緒にすることでキッチンからの動線を確保したんですが、その方が広く使えて回遊もできてとても便利なんですけど、わたしが心配だったのは、ここは主人と母っていう他人同士も住むじゃないですか。
着替えてる時にトイレに出入りして「ごめんなさい」ってこともあるかなと思って。主人は「いいんだ」って言ってくれてるけど、でも実際に時々そんなこともあるんです。
ご主人:まぁしょうがないっすよ(笑)。時間にして何分の世界だし。
奥さま:わたしは問題ないけどね、やっぱり他人同士だしね。
でもこの動線を優先して良かったですよ。分けちゃってたらグルっと廻らなきゃ行けなかったし。
奥さま:いろいろな欲求や気になることがあるのは2世帯にはあって当然なことで、そういうところが難しいところでもあるけど、そこは完全分離にしなかったからということもあるんでね。うまくその間を取ってつくれたんじゃないかなと思います。
住み始めていかがですか?
| ご主人:「明るさは横からだけじゃなくて上からも採りましょう」っていう提案で天窓をつけたんだけど、これは良かった。本当に明るい。 お母さん:わたしは本当に昔の古い家に住んでたから、明るいのがすごい嬉しいです。気持ちも全然違います。 前は喘息でコンコン咳をしていたのに、ここに住んでから気がついたらいつの間にか治っててね。暗くてほこりっぽかったからね。 ご主人:なにせ北村さんにとにかく明るさ明るさって言ってたもんね。 これだけ明るければ十分ですね。 |
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奥さま:あとこの居間の和室ですけど、妹たちが泊りに来る機会が多いので、部屋をひとつ設けようとは思ってたんですが、そのために用意するのはもったいないので、それだったらこの居間を使えるようにしましょうって北村さんが言って下さって、そうしてもらいました。 |
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ご主人:それから、これだけの大空間だから、床暖房をリビング・ダイニングと、あと土間にも入れたんです。 |
造作キッチン
奥さま:最初はシステムキッチンでもいいって言ってたんだけどね、
ご主人:北村さんに商品をよく見てきてくれって言われてショールームに行ったんだけど、これだけ家の中は形も含めてオリジナルなのに、キッチンはこれでいいのかって思ったね。
奥さま:でもシステムキッチンっていいところもあるじゃないですか。
包丁の入れる場所とかキッチン前収納とか。だからいいなと思うものは参考にさせてもらって、北村さんに造作で頼んじゃおうかってことになってね。
それで、必要な寸法や欲しい寸法を細かくお伝えしたら、その通りに実現してくださって。キッチン前の収納も、わざわざ仕舞わないですぐ使いたいものたちをヒュッと取り出せるし、玄関側からは目隠しにもなって収納も増えたので、すごく使えますね。
母も背が低いんで、食器は全部引き出しに入れて、重いものもパッと開ければ一目瞭然っていう風にやりたかったので、空間的にも統一感のある家具のようなキッチンをつくってもらえて本当に満足しています。
奥さま:テーブルの形も始め四角だったんですけど、
ご主人:最終的にダイニングの大きさが決まったときに、テーブルを四角にすると角が気になるかも...っていうのがあってね。ここにいる人数は4人だから、丸でもなんとかおさまるかなって。
奥さま:丸だったら人数が増えて椅子を足してもそれほど違和感ないですよね。
実際のところ妹たちが遊びに来ると、ここに7人座れてね。四角より丸の方が自由だし、洗面所から廻れて動線的にもひっかかりがないから、子どももここをクルクルまわってますよ。
ご主人:もう子どもは大喜びですね。部屋の中車に乗ってワーワー言いながらレースしてます。
古材の再利用
奥さま:北村さんが提案してくれました。前の家の思い出が残せるなんて思いもしなかったのでうれしかったですね。
ご主人:元の家が昭和9年のおうちでほんとに古かったので、いい色になっててね。(左下写真)
お義母さんの和室の上に梁と、2階のリビングに女房たちが背比べした柱を飾りとして残しました。
うちの子や、妹の子どもが来たときなんかもそこに足して書いてます。当時の女房の身長とも比べられて面白いですよ。
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自然素材の良さ
ご主人:本当に良かったです。
さっきお義母さんの話にもあったけど、子どももハウスダストやアレルギーの傾向があったんで、建てたあと変なにおいがするのは嫌だった。
だから打合せのときからそれは気にしてたんですけど、実際できて住み始めた瞬間からいまに至るまで、何も中の空気が変わらないです。ほんといいですよ。
これから家づくりをされる方へアドバイスをお願いします
ご主人:北村さんとの付き合い方としては、とても忙しい方なので計画してから建つまで1~2年はかかるかもしれませんね。
奥さま:忍耐力が必要よね、お互いにね(笑)
ご主人:でも途中から楽しくなってきちゃって、家が完成したときは寂しくてしょうがなかったですよ。この打合せももうなくなるんだ...ってね。
奥さま:ポカーンって感じでしたね。毎日何かしらやってたんで、そこに注いでたエネルギーの行き場がなくなっちゃって。
ご主人:でも北村さんって、「それはなぜか?」って聞いたら間違いなく正直に答えてくれるからありがたかった。
家って当たり前だけど高価な買い物じゃないですか。でも私たちは高かったとは思ってないんですよ。全部納得をして決めていったことですからね。北村さんに「今度見積もり持ってきます」って言われた時に、内心かなりドキドキして、価格を見た時は「うわっ」とも思ったんですけど、そこから「何を削ろうか言ってください」と言われても、床材も壁材も全部勉強会に行って1つ1つこの理由で選んだっていうのが分かってたから、そこから変える気になれないっていうのがありましたね。
それに、注文住宅では当たり前なのかもしれないけど、自分たちは壁の中に何が入ってるのか、床の下に何があるのか、構造も含めて全部見せてもらってるじゃないですか。北村さんもここは見てもらわないと困ると言って説明してくれるんで、あれは安心でした。
そういう意味での納得感は、自分らにとっては本当に良かったです。人によってはどうか分からないし、どこまで求めるかは違うでしょうけど、自分の思考には合ってましたね。実現できた部分、できなかった部分、広さとか間取りとか、全部自分で納得してから建ててもらってるんで。
みんな家を建てるとなると一生懸命にはなるとは思うけど、そういう自分に合う人と会えるかは結局たくさんまわって見なければ分からないかもしれませんね。私たちは、私たちの話を一番聞いてもらえた人が一番良かったってことでしたね。






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